2015/08/24

PP mobler 工房見学2

PPモブラー 工房見学1 から間があいてしまいましたが続きです。

以前の記事はこちらからどうぞ。
http://klartshop.blogspot.jp/2015/07/pp-mobler-1.html



工房内の一番奥では、ウェグナーのデザインした作品の中でも最も有名な代表作
 " The Chair " と呼ばれるPP503ラウンドチェアの製作中。

その笠木は3つのパーツ ( 両肘・背中 ) を組み合わせています。パーツは太い無垢の塊からCNCやコピー機で削られて*フィンガージョイントで接合されます。*指と指を組み合わせたようにジグザグに相互にはめ込むことにより、平面より広い接着面積が得られより強度が増す接合方法。

デザイン当初 ( 1949年 ヨハネスハンセン社 ) 、直角の接合部はあまり美しいとされていなかったためウェグナーは籐を巻いて隠していました。その後は現行品のフィンガージョイントに改良され、このチェアの特徴的なデザインの一部としたのです。




座の部分の貫のみで構成されるPP503は、脚の一番太い所で精度の高いホゾで組み上げられています。PPの場合、糊 ( 接着剤 ) はあくまでも補助的なものと考え、ホゾの精度により強度が保たれています。




脚と笠木が組み上げられた後は、一人の職人によって仕上げの工程が行われます。




 

機械が進歩しても最終的には職人の手の感覚により一脚一脚丁寧に仕上げられます。



別のフロアーではPP19 テディベアチェアの張り込みの作業中。


張り包み故に、通常見ることがない内部の構造を間近にみることができました。ハードウッドで組み上げられたフレームは後脚は継ぎ目なく肘の下まで達しています。




クッション材は全て天然素材 ( 麻、馬毛、綿、乾燥椰子の繊維 ) が使われ、ウレタンなどと違い劣化も少なく張替えの際にも再利用が可能です。 


 目に見えない分かりにくいところこそ商品の質が問われるところです。
  



ベアチェアの場合、木部 ( 爪・脚 ) 、張地に至っては布・レザーはもちろんパイピングやボタンまで好みの指定が可能。まさに世界でたったひとつのベアチェアがオーダーできるのです。

その名の通り、熊が手を広げて立っているような愛嬌のある姿で、どんな体型の人がどんな姿勢で座っても体を心地良くささえてくれます。
例えばベアチェアは車を購入するような価格ですが、その最高の座り心地はずっと変わらず生涯最高のパーソナルチェアとなることでしょう。車検もなく最高のハイブリッドかもしれません。



訪問した日は運良く、創業者のアイナー会長とソーレン社長にお会いできました。黙々と作業するスタッフのみなさんもとてもフレンドリーで、笑顔で対応してくださいました。
安く早く大量につくることが好まれるいまと対極のPP。時間をかけ確かなものを丁寧につくる姿勢は創業当時から変わっていないようです。工房内にはCNCなどの機械も導入されていますが、それ以上に人の手でつくられる工程が多く感じられました。


このPPとともに、あのウェグナーの美しく素晴らしい家具が生まれたのですね。



デンマーク屈指の工房は意外とこじんまりした建物です。



PPは植樹やCO2削減にも力をいれ、次の世代への持続可能なデンマークの森を守っています。


クラートでは PPモブラー社商品は全てオーダーいただけます。

8月は 火・水曜 と連休いたします。

klart

群馬県前橋市元総社町2375
027-212-3615